ミッドセンチュリーインテリアの特徴とコーディネート方法

インテリア

ミッドセンチュリーインテリアの特徴

古き良きアメリカを象徴するインテリアスタイル、ミッドセンチュリーインテリアは、第2次世界大戦後、デザインの名匠たちの手によって生みだされました。エッジが効いたスマートでオシャレなインテリアは、男女問わずとても人気の高いスタイル。世界中に愛されるミッドセンチュリーインテリアの特徴についてまとめました。

終戦を機に生まれたミッドセンチュリーインテリア

「ミッドセンチュリー」とは直訳すると1世紀の中頃という意味です。そして、建築、インテリア業界では、1940年~1960年頃にデザインされた家具のことを、ミッドセンチュリーインテリアと呼んでいます。

1945年に迎えた第2次世界大戦の終戦。当時のアメリカ軍需産業では、軍事用に耐久性のある素材や大量生産の技術などが開発されていました。

終戦を機に、それらの技術や素材をインテリアに活用しようとムーヴメントが起こります。その当事者として活躍したのがかの有名なイームズチェアを生み出したチャールズ&レイ・イームズ夫妻です。

ミッドセンチュリーインテリアを象徴するデザイナーとしては、ほかにもジョージネルソンやエーロ・サーリネン、イサム・ノグチなどの名前が挙げられます。

また、家具のムーヴメントが起こったのはアメリカだけではありません。同時に北欧や日本など世界中で優れたミッドセンチュリーインテリアが生まれたのです。

プラスチック×ポップカラーなど自由な発想のインテリア

ミッドセンチュリーインテリアの特徴の一つが、プライウッド(成型積層合板)やFRP(ガラス繊維強化プラスチック)とった素材が使われていること。

とくにプラスチック素材がインテリアに使われたことは1950年頃当時としては画期的なことで、同時に家具の大量生産が可能になりました。

素材の革新によって生まれた、赤や青といったポップカラーの家具もミッドセンチュリーインテリアの特徴。

もちろん、すべてがプラスチック素材というわけではありません。木材やガラス、金属など従来の家具に使われてきた素材も取り入れながら、より自由な発想のインテリアが作られていったのです。

曲線が多用されたシンプルで軽快なデザイン

ミッドセンチュリーインテリアのデザインの特徴は、「曲線」「シンプル」「軽快」なデザインであること。特にポイントとなるのが曲線のデザインが多用されている点です。

それまでの家具と言えば、直線的なデザインが当たり前でした。

ミッドセンチュリーインテリアの流れる様なデザインは、終戦を迎え、解放感を味わう人々の心を表しているようにも感じられます。

デザイナーの個性を感じるユニークなスタイルでありつつも、どんなアイテムとも組み合わせられる柔軟さも兼ね備えたデザイン。ミッドセンチュリーインテリアは、1950年代から現在に至るまで、世界中で愛されています。

ミッドセンチュリーインテリアのコーディネートのポイント

個性的なデザインのミッドセンチュリーインテリアは、一見するとコーディネートが難しいと思われがちです。ところが、どんな部屋にも意外と馴染んでしまうのがミッドセンチュリーインテリアのすごいところ。ミッドセンチュリーインテリアのコーディネートについて、押さえておきたいポイントをまとめました。

シックな空間にポップカラーのミッドセンチュリーインテリアを1点投入

ミッドセンチュリーインテリアの特徴の一つが鮮やかでポップな色使いです。

ビビッドでコントラストの強いカラーが多いので、お部屋のアクセントとして取り入れてみてはいかがでしょう。ダークなカラーでまとめた部屋にポップカラーのチェアを配置するだけで、パッと花が咲いたような明るい印象を与えてくれます。

また、照明や時計などの小物をミッドセンチュリーインテリアに変えるのもおすすめ。

とくにミッドセンチュリーインテリアを代表する時計であるネルソンクロックは、まるでオブジェのような存在感。1点投入するだけで部屋の印象を一気にオシャレに格上げしてくれます。ラグやテーブルなど大きな家具はシックな色目で統一しておくと、より小物の存在感が生きるでしょう。

その際に、1950年代頃のポスターやアート作品を壁に飾ると、よりミッドセンチュリー感が高まります。

ミッドセンチュリーインテリアの家具は曲線デザインのものが多いため、角で怪我する心配がなく、子どものいる暮らしの空間にも安心。ビビッドカラーの可愛らしいインテリアは、子ども部屋やキッズスペースにもおすすめです。

木製の家具とコーディネートするとバランスよくまとまる

ミッドセンチュリーインテリアと聞くと、プラスチック素材などツルッとした素材のイメージが強いと思います。ですが、それ以外の家具もすべてプラスチック素材でコーディネートする必要はありません。

特に相性がよいのが木製の家具や小物です。木のテーブルにミッドセンチュリーのイス(イームズサイドシェルチェアなど)を合わせる、木製のダイニングテーブルにミッドセンチュリーの照明(バルブランプなど)を合わせる、といったコーディネートも素敵です。木製のブラインドなどと合わせてみてもよいでしょう。

もちろん、ミッドセンチュリーインテリアに木を使った家具もたくさんあります。それらをチョイスするのもいいですが、手持ちの木製テーブルやイスと合わせてもOK。

すべてをプラスチック素材でまとめるとどうしても無機質な空間になりがちです。木と組み合わせることで、温かみのある落ち着いた空間に仕上がります。

ミッドセンチュリーインテリアのコーディネートは自由でOK!

ミッドセンチュリーインテリアは第二次世界大戦終戦後の自由な発想のもとに生まれたインテリアです。ですから、何がダメで何がよいというルールはありません。自分らしい自由な発想でインテリアを楽しみましょう。

まず、ミッドセンチュリーインテリア同士を組み合わせる場合は問題なく合います。例えばダイニングテーブルに並べるイスをすべて異なるデザインのイスにしても大丈夫です。喧嘩することなく、不思議と調和してくれます。

また、一見合わないように思える和室や和モダン空間にも馴染んでくれます。

どんな空間や家具にもマッチする…およそ50年以上に渡り、世界中で愛されてきた名品の成せるわざなのかもしれません。

難しいことは考えずにまずはお気に入りのデザインのインテリアを見つけ、それを部屋に置いてみることから始めてみませんか?自分がイメージしていた以上にステキで新しい発想の空間が生まれるかもしれません。

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